【コンテンツを体験する=本】 アイデアのつくり方

価値観キーワード : アイデア作成はフォード車の製造と同じように、一定の明確な過程である


これは88年に出版された、ジェームス・W・ヤングによって書かれた本です。
イデアについて書かれた本で、ベストセラーにもなり、現在でも多くの人に愛されています。
アイデアのつくり方
今回は、この本を少しまとめます。


「アイデアには規則性があり、ある過程を通して作ることができる。」とあります。
しかし、そこには二つの注意点も添えられています。

  1. 説明すればごく簡単なので、実際に信用する人は僅かしかいないこと。
  2. 説明は簡単至極だが実際にこれを実行するとなると、もっとも困難な知的労働であること。

簡単なことではその技術を習得することはできないようです。


それでは、そのプロセスをまとめてみます。
「どんな技術を習得する場合にも、学ぶべき大切なことは、まず第一に原理であり、第二に方法である。」
イデアの原理は二つあります。

  1. イデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。
  2. 既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性をみつけ出す才能に依存するところが大きいということ。

それを修練する方法は「社会科学の勉強をすること」とあるのですが、現在の行動経済学にも当てはまるのではないかと考えています。


少し話は飛びますが、せっかくだったので行動経済学の書籍を買いました。
また、近いうちに読んでみます。
経済は感情で動く : はじめての行動経済学


次はアイデアの方法です。5段階あります。
ルールとして、選考する段階が完了するまでは、次にいってはならないということがあります。


第一段階:資料を収集すること
特殊資料と一般資料の二種類あります。

  • 特殊資料とは、製品とそれを売りたいと想定する人々について調べます。

本文では小説家の例が出ており、その基準を伝えています。
「一人のタクシー運転手を捕まえ、自分の描写によってその男が、
この世界中の他のどの運転手ともちがった、一人の独自の人物にみえるようになるまで研究しなければならない」

  • 一般資料とは、人生とこの世の種々様々な出来事についてです。

これは、今まで生きてきた経験の蓄積量という意味です。つまり好奇心旺盛な方が、その溜まりが良いことになります。


第二段階:集めた資料を咀嚼する
達成基準は、何もかもが心の中でごっちゃになって、どこからもはっきりした明察が生まれてこなくなった際です。


第三段階:問題を放棄する
問題を完全に放棄して、何でもいいから自分の想像力や感情を刺激するものに心を移すようにします。


第四段階:到来を最も期待していない時、アイデアは現れる
イデアを探し求める心の緊張を解いて、休息とくつろぎのひとときを過ごすことから始まります。


第五段階:生まれたばかりのアイデアをこの現実の世界の中に連れ出す
当初思ったものとは違っている場合が多く、現実の過酷な条件に適合させるため、忍耐強くたくさんの手をそれに加える必要があります。


簡単ですが、以上になります。
すぐに身につけることはできなくても、この過程を知っているだけで行動が変わるように感じます。
特に日常的に好奇心を持ち、アンテナを張ることで一般資料を増やすというところは、すぐに実行に移したいです。